
【中古ジムニー購入記】JB23型の選び方と注意点・おすすめ快適化カスタム
こんにちは。大学生のときに自動車部に入っていたくらいクルマが大好きなK☆太(@makiriri_com)です。
事情があって新車カスタムして2年乗ったハイエースから急遽乗り換えなくてはならなくなってしまった俺氏。断腸の別れである。
とりあえずなんでもいいから安いクルマと探してみたら中古車の価格が高騰していて予算50万円では10万kmオーバーばかり。
そこでどうせなら乗ってみたかったジムニーにしようということでJB23型のジムニーを購入したのだった。
しかし大のクルマ好きな俺氏があえてノーマルを購入!
本稿では格安ノーマルJB23型ジムニー購入レポートをおおくりする。
ジムニー選びのポイントはズバリ錆とシミー現象
購入時の注意点や安さゆえの苦労などこれからJB23型を買おうとしている君の参考になれば幸いだ。
それでは張り切っていってみよう!
JB23ってどの型を買ったら良いの!?
約20年もの間マイナーチェンジを繰り返し熟成されたJB23型は丸っこいデザインは賛否両論ながらJB64型が登場した今でも人気があり程度の良いものは価格が高い傾向がある。
まずJB23型を購入するにあたり前提としてノーマル車高のAT車を平和に乗るというジムニーライフを考えていた。リフトアップカスタムしたMT車で悪路をガンガン走るガチ勢と対極するスタイルである。
ジムニー本来のポテンシャルで釣りや山菜採りなどのアウトドアを楽しんだり冬はスキーにいけたら良いなと思っていたので程度の良いノーマル車が欲しかったのだ。リフトアップしていないノーマル車高だと足回りへの負担が少ないので状態が良いというメリットもある。
しかしJB23型は1型から10型まで、そしてそれぞれの型に前期・中期・後期がありさらにグレードと特別仕様車まであるのでどの型を買おうか迷ってしまうよね。
高年式で低走行距離のクルマがベストなのは当然のことのなのだが予算を抑えたい場合の最低ラインが知りたかった。
大分類では1〜4型までが前期、5〜7型までが中期、8〜10型までが後期となる。
そこで今回はビックマイナーチェンジがおこなわれた中期以降に的を絞って探した。
細く購入条件を設定
ジムニーを買うと決めてからは後悔しないようにビシッと細かく購入条件を定めた。最低2年は乗りたいからね。
- 予算50万円
- ノーマル車高
- 5型以降
- AT
- 修復歴なし
- 走行距離150000km以内
- 寒冷地仕様
- ルーフレール付き
- ブラック以外
- できればナビ付き
中古車屋巡りで気を付けるポイント
中古車屋さんに実際にクルマを見にいって確認するポイントとジムニーあるある。
目で見て外観&下回りチェック
錆とオイル漏れがあるクルマは定期的なメンテナンスを怠っている可能性が高いのでハズレ物件のサイン。実車を見てしっかりと確認しよう。
ボディの錆
ボディ表面よりもフロアや内側が重要。ジムニーはヘッドライト裏が錆びやすい。
ジャッキ格納場所も錆びやすいので確認しよう。
ラダーフレームの錆
ラダーフレームはとくにボディマウントの錆をよく見よう。
ジムニーボディはラダーフレームのボディマウントの上に乗っかっている。
買ったときは良くても錆が進行して穴が開いてしまうとつぎの車検が通らなくなるぞ。
リアはバンパーで全体を見ることができないので現状を聞いてみよう。
各部オイル・グリース漏れ
これは中古車全般にいえることだがオイル・グリース類の漏れがある時点で最悪の事態を想定しなくてはならない。
納車前整備費用内で直せないか交渉しよう。
試乗して走行フィール&異音チェック
中古車の多くはナンバーがないので試乗できない。もし運良く試乗できたらつぎのことを確認しよう。
加速不良
タービンや吸排気系の故障が考えられる。
ジムニーで多いのはタービンの故障。
異音
エンジンやミッション、足回りのガタが考えられる。
ジムニーで多いのはナックル回りのガタ。
シミー・ジャダー現象
シミー現象はステアリングの異常振動。ある特定速度や段差を越えたときにハンドルがガクガクと震え出して止まらなくなる現象でかなり危険。ジムニーはシミー現象が起こりやすい車として有名だ。10万km以上走ってこの現象が出たために手放す人も多い。
もう一方でのジャダー現象とはブレーキ時の摩擦で起こる異常振動でブレーキ周りのガタが原因でおこる。
整備書でメンテ履歴のチェック
整備記録を確認することで今後起こりうるトラブルをある程度予測することができる。
- タービン交換歴
- ベルト類交換歴
- ナックルオーバーホール歴
- ATのソレノイドバルブ交換歴
- ウォーターポンプ交換歴
- オルタネーター交換歴
- ブレーキオーバーホール歴
- ブッシュ類交換歴
- ブーツ類交換歴
- バッテリー交換歴
いざ中古車屋巡りへ
北国ではジムニーの雪道の走破性能の高さが評価され普段乗りとして選ぶ人が多いといわれているのでノーマルAT車の球数はそこそこ多かった。とくに除雪が遅れて入るような郊外や田舎で重宝される。
ただ冬季に道路には塩化カルシウムを大量に撒かれるので古いクルマの下回りの錆はひどい傾向にある。
カーセンサーで条件に合うクルマを10台くらい目星を付けて1番候補から見にいくことにした。
1台目は2007年式の6型後期型パールホワイトのワイルドウインド。
走行距離は111000km走っている。
余裕で18年を経過しているので自動車税は重課税の¥12900だ。
ボディに錆を伴った傷が1ヶ所あるだけでラダーフレームに目立った錆もなく18年で11万km走ったとは信じられないくらいコンディションの良い車体である。
ボディ表面は鉄粉でザラザラだがここ以外に致命的な傷はない。
エンジン音も快調でエンジンルームも綺麗だ。
純正アルミも恐ろしく綺麗でタイヤは2021年製だがバリ山である。
そして後付け装備が超絶充実していた。
ナビ、ETC、ドライブレコーダー、レーダー、泥除けまで付いていてさらにヘッドライトがLEDに換装されているのだ。
ホーンまでもブルートーンホーンに交換されている。
まるでカー用品店フルチューンではないか。前オーナーのこだわりが感じられる。
完璧じゃないか・・・・
ただ整備書の記録が初年度登録から1年点検までしかない。不安ではある。
しかし61万円から10万円値引きで51万円になったピックアップ車。すぐに売れてしまうことは明白だった。
少し予算オーバーだが販売店オプションの下回り防錆塗装と陸送費を合わせても60万円を下回る。
装備が充実していて足りないのはスタッドレスタイヤだけと考えるとかなりお買い得だ。
車検付きだがナンバーが付いておらず試乗してシミー・ジャダー現象の確認ができなかったが他の車両は更に距離を走っているしWEBで見るだけでも錆が確認できたので見にいかずにこのクルマに決めてしまった。
今回お世話になったクルマヤイチバン札幌篠路店↓
STVラジオに出演しているの有名な中古車販売店である。
ちなみに俺氏は大学生のときSTVラジオに出演していたことがありなにかの縁を感じた。
納車前にシミー現象が発覚
なんと納車前整備でジムニーの持病といわれるシミー現象が発覚。
すぐに乗れるようわざわざ車検付きのクルマを買ったのに納車前に壊れるなんてさすが俺氏、持ってるな。笑っておくれよ。
しかしクルマヤイチバンさんはトライアンドエラーでシミー現象を直してくれたのだった!
キングピンとキングピンベアリングを交換。
ただ修理が終わってからさらに積載車の日程調整に時間がかかってしまい納車までに1ヶ月ちょっとかかってしまった。
クルマのない期間は自転車で移動していたためすっかり競輪選手のような太ももになってしまったのだった。
JB23Wジムニー6型後期レビュー
それではお待ちかねの納車レビューしていこう。
外観レビュー
じゃーん!
じつはスズキ車は久しぶり。はじめて所有したクルマAA33SカルタスGT-i以来となる。
フロントグリルがメーカーオプションのメッキグリルになっていて同じくオプションのアンダーガーニッシュも装着されている。
特別仕様車ワイルドウインド。
赤い泥除けは趣味じゃなかったので事前にお願いしてはずしてもらった。黒が良かった。
じつはバックタイヤが好きではない。レス仕様にしたい・・・・
JB23のヘッドライトは純正でブラックアウト仕様なのがカッコいいよね。
さらにくすみもなくLEDに換装されているのが神である。
しかもフォグがイエローバルブ。
スキーを積む可能性があるのでルーフレールレール付きを探していた。ベースがあるとキャリアが安くすむからだ。
内装レビュー
6型後期ワイルドウインドの内装はブラック木目調で渋い。
シートがシリーズ唯一のアルカンターラなのも特徴的。
ハンドルも豪華な本革巻きで握りやすい。
カーナビはDVDが再生できるのが絶対条件。Bluetooth対応だったのは超絶嬉しい。
ドラレコは説明書がないので使い方の解読に苦労した。
メーカーも型番も一切書いていないので似たボタン配列のモデルの説明書をネットで探して使い方を探ったのだった。
レーダーは使わないからはずそうと思ったが時計として役に立っている。
走行レビュー
走ってみた感想は噂通り遅い。ただ回せば走るので直近に乗っていたハイエースワゴンの味付けに似ていて嫌いではない。
以前乗っていたバモスターボよりかは比べものにならないくらい走る。
目線も高くてハイエースからの乗り換えでも違和感なし。小さいので駐車が楽になった。
乗り心地もハイエースに通ずるものがあるが音はジムニーのほうがはるかに静か。
ただ当然ながら積載能力は圧倒的に劣る。電化製品を買ったときに背の高い段ボールがどうしても積めなくて箱から出して持って帰ったという悲しいエピソードが。
はじめての燃費測定では12.36km/Lと好記録を叩き出した。
軽なのに40Lタンクは心強い。
ステアリングはややキックバックがあるのでJB64にステアリングダンパーが標準装備になったのがうなずける。
ショックアブソーバーは抜けてるっぽいので交換したい。
パートタイム4WDは面倒だった
ジムニーのパートタイム4WDは直結式4WDと呼ばれるもので前後輪が機械的に直結されるタイプだ。センターデフがないため前後輪が同じ回転を強制される。
乾いた舗装路など路面に滑りがない状態で4WDのまま走るとタイヤの回転差を吸収できずタイトコーナーブレーキング現象が起こりドライブシャフトやデフに負担がかかって最悪壊れたり横転してしまう恐れがあるのだ。
なので冬道でもアスファルトが出ていたら2WDに切り替えなくてはならい。
JB23の5型以降は4WD切替プッシュボタンを長押しすることでトランスファーを切り替える。
正直なところマメに切り替えるのが面倒くさい。しかしタイヤの偏摩耗も起きるので良い子は面倒でも切り替えながら乗ろう。
購入後に自分で整備&快適化カスタム
納車した日に問題箇所をリストアップして修理とリフレッシュ整備、そして快適化カスタムに着手した。
傷の補修
唯一傷が深くて錆ているところをホルツで一式揃えて塗装した。
これだけ揃えても見積もりで4万円だったこと思うと安いものである。
錆の研磨→パテ盛り→研磨成形→下色→パール→クリア→ボカシ→コンパウンド仕上げ
傷が深く地金にクラックが入っていて塗装の下は錆が想像以上に広がっていた。削ってみて良かった。タッチペンだけでは後々大変なことになったであろう。
タッチガンはめちゃくちゃ仕上がりが良いがタッチペンを替えるときには必ず薄め液でノズルとストローの洗浄しよう。エアーだけでは取りきれなくて突然ダマが噴射されることがある。ストローを交換するだけじゃダメだった。ちゃんとノズルも洗浄しよう。
仕上がりはこちら↓
タッチガンとボカシスプレーを使うとムラなく自然な仕上がりとなった。
ただクラック部分はだんだん塗装部にヒビが入ってきた。ボディには全体的に力がかかるのでクラックはやはり溶接しなきゃダメだということがわかった。とりあえず錆が進行しなければよし。
メッキパーツ磨き
メッキグリルが汚れや染みつきでガサガサになり輝きを失っていたのでピカールで磨いた。
ピカールをもってしても完全にツルツルにはならなかったが18年ものなので光るようになっただけよしとしよう。
スピーカー交換
スマホをBluetooth接続し音楽をかけてみると右のスピーカーの音が出ていないことに気付いた。マジかよ・・・・
はずしてみると右だけ腐食が凄い。
10cmという小さなスピーカーはあまり種類がなく近所の近所のイエローハットには1種類しか売っていなった。
ケンウッドKFC-RS105
いままで何台もクルマに乗ってきたが純正スピーカーを社外スピーカーに替えるという贅沢ははじめて。
スカッフプレートと内張りのピンを1つはずすだけでスピーカーにアクセスできる。
スカッフプレートのピンは折れやすいので注意。すでにほとんど折れていた。
付属の汎用配線でサクッと接続できるのが良いね。
めちゃくちゃ音質が良くなったはずなのにもともと片方しか音が出ていなかったので比較できないのが悲しみ。
本当はインナーバッフルとデッドニングもすれば効果的なのだがもともとイレギュラーな修理なのでこれ以上の出費はできない。そしてリアスピーカー増設の夢も諦めたのだった。
エアコンフィルター交換
エアコンフィルターは法廷12ヶ月点検の項目に入っていないので事前に買っておくのがおすすめ。
予想はしていたが想像以上に汚かった。
JB23はグローブボックスをはずさずに交換できるので簡単である。
ルームランプLED化
ルームランプのLED化はもはや必須項目である。
T10型が1つなのですぐに交換できる。
ただリアのルームランプが付いていなかったのはちと残念。
純正ドリンクホルダー流用
既存のドリンクホルダーの位置がいまいち使いにくかったので灰皿をワゴンRの純正ドリンクホルダーに変更した。パーツはメルカリでゲット。
JB23の定番カスタム。これで助手席の人が使いやすくなる。
社外品アームレスト
アームレストがないのが耐えられなくて納車日にポチってしまった。
USB電源など付いていないシンプルなタイプ。ドア側のアームレストと同じ高さなので人気が高い。めちゃくちゃ快適になるのでマジでおすすめの一品。
フューエルフィラーキャップ交換
フューエルフィラーキャップに置き忘れ防止ワイヤーが付いていないので9型以降の新タイプに交換した。
品番:89260-77K01
減圧弁も実装されているのでチャコールキャニスターが故障したときにガソリンタンクの破損を防ぐための保険にもなる。
18歳だからなにが起きても不思議ではないからね。
とても使いやすくなった。
ステッカーチューン
念入りに鉄粉取り洗車したあとは仕上げのステッカーチューン。
makiriri.comオリジナルステッカーはスズリで売ってるので皆んなで買ってクルマに貼ろう!
オリジナルグッズのご購入はこちら↓
中古ジムニーを買うときのポイントまとめ
結論から述べるとJB23ジムニー選びは錆とシミー現象の有無に尽きる。
ズバリ予算を抑えたい場合の最低ラインはズバリ50万円。これ以下はかなり状態が悪かった。50万円台でもボディと下回りの状態が良いものはほとんどない。俺氏が出会ったクルマは特別ラッキーな当たり物件なのだ。
現実的には50万円〜100万円の間でコンディションの良い車体を探すことになる。それでも走行距離10万kmオーバーは当たり前なのだ。
錆なし低走行距離車が欲しい場合は100万円越えを覚悟しなくてはならない。人気中古車高いってばよ。
ラダーフレームの錆は下に潜ってでも徹底的に調べること。納車時に販売店オプションの下回り防錆塗装をすることをおすすめする。
モデルはビックマイナーチェンジ後の5型以降を選ぼう。熟成されていくのがロングセラーモデルのアドバンテージなのでその恩恵は存分に受けたいところだ。
試乗できなくてもシミー現象の確認は絶対に忘れずに。今回は納車前整備で発覚したので直してもらうことができた。もし保証期間内で発覚したら必ず直してもらおう。
整備書を見させてもらい部品交換履歴を確認することで次に壊れるところの予測ができる。すでにオイル漏れしている場合は修理費用込みで車両価格を考えその価値に見合っているか判断すること。
もしリフトアップしたカスタムカーが欲しい場合は絶対にジムニー専門店で買おう。カスタムカーならではのトラブルに強いのでアフターも安心だ。これはハイエースを専門店でカスタムハイエースを買った経験からいえることでもある。
怖いくらい絶好調!
以上、JB23ジムニーの購入レポートでした。
今のところ怖いくらい調子が良い。納車前にシミー現象が発覚してキングピンのオーバーホールをしてもらえたのはある意味ラッキーだったといえよう。
今まで自分が10年以上乗ったクルマは錆だらけでボディやフロアに穴が開くのが当たり前だったので111000km走ったクルマとは思えないくらいキレイである。
あとは壊れるのが前提で格安中古車を買ったので壊れたら順番に直していくつもりだ。最低でも2年は乗りたいので頑張っておくれ。
燃費に関しては軽自動車のわりに悪いがハイエースワゴンに比べたら天と地である。
デメリットは荷物があまり積めないことだ。
もしこのJB23が気に入ったらオーバーホールしながら乗ろうかな。ただ今までの経験から安全面と騒音面で軽自動車に我慢できなくなるかも。そうなったらシエラかノマド買っちゃったりしてね。
でもロングセラー車が好きなので200系ハイエース、JB23型ジムニーと乗ってきたらやっぱランクル70も乗ってみたいなぁ・・・・
最後まで読んでいただきありがとうございます!