
【ペットボトル水耕栽培入門】ミニトマトで作るサステナブルな室内菜園
こんにちは。家庭菜園歴20年のK☆太(@makiriri_com)です。
わけあって社員寮で一人暮らしになった俺氏。
やっぱり自分で野菜を作って食べたいと思い室内でもできる水耕栽培をはじめたのだった。
そこで本稿では水耕栽培初心者にも育てやすいミニトマトの栽培方法を解説していく。
栽培セットはペットボトルと100均アイテムでDIYするので低コスト。
そして虫や肥料の臭いが苦手な人に超絶おすすめだ。
アパートやマンション住まいでも手軽に野菜を育てることができるぞ。
それでは張り切っていってみよう!
水耕栽培とは
水耕栽培は英語でHydroponics(ハイドロポニクス)という。
養液栽培の一種で固形培地を使わないものを指す。
簡単にいうと土を使わずにに液体肥料で育てる方法である。
水耕栽培で用意するもの

- ペットボトル(2L)
- アルミホイル
- ビニールテープ
- セロハンテープ
- スポンジ
- 液体肥料
液肥は水耕栽培での実践が高いハイポニカを使用。
ミニトマトの苗はお好きものでOK。
どうせなら「甘い」と謳われている品種を選ぼう。

トマトは中南米のアンデス山脈周辺原産のナス科の植物で現在では世界中で食べられている。
ミニトマトは日本が品種改良によって作り出したもので通常のトマトよりもビタミンC、カロテン、リコピンという成分が多く含まれている。割れにくいように皮が硬いものが多い。
水耕栽培環境の作り方
ペットボトルを使い栽培環境をDIYしていく。
ペットボトルをカットする。

根に光が当たらないようにアルミホイルで徹底的に遮光する。

ペットボトルの切り口で怪我をしないようにビニールテープで止めると良い。

水位を確認するための窓を作る

端はセロテープで補強しよう。
蓋もアルミホイルで覆う。

苗を固定するスポンジをカットして作っておく。

あらかじめハイポニカも調合して作っておくとスムーズに植えることができる。

基本的にはこれで準備は完了だ。
転倒対策
背が高くなる野菜は支柱と転倒防止対策が必要となる。
俺氏は水が入っているから大丈夫だろうと高を括っていたら倒れて洗濯物にかかるというアクシデントに見舞われた。植物の成長を甘く見てはいけない。
皿と支柱を用意しよう。

どちらも100均で手に入る。
ペットボトルと皿をグルーガンで張り付ける。


支柱の穴もはじめに開けておくとよい。画像のように植えてからだとやりずらいからだ。

注ぎ口のそばギリギリの所に穴を空ける。はんだごてがあると楽。
支柱を刺してしまうと苗を植えずらいので植えてから刺そう。
苗の植え方
それでは苗を植えていこう。
まずは苗の根を綺麗に洗って土をすべて落とす。

土が残っていると雑菌が繁殖したり水が濁ったりして根腐れの原因になる。根が繊細なので優しく丁寧に洗おう。
まずは縦に伸ばしたいので第一果房が付くまでの脇芽は取っておこう。

根本にカットしたスポンジを巻き付けてペットボトルの口に固定する

こんな感じになる。

蓋に開けておいた穴に支柱を刺す。

支柱と注ぎ口をビニールテープでぐるぐる巻きに固定すると安定力が増す。

ペットボトル本体でなくこのように蓋に刺すことで水やりのときに蓋ごと持ち上げることができるの。
苗を紐で縛るのはもう少し伸びてからでよい。
最後にハイポニカをペットボトルに注いでいく。

根の半分だけ水に浸かるよう水位を調整したらペットボトル水耕栽培の完成!
育て方

日当たりの良い窓際に置こう。
そして育て方は水位の管理がすべて
根のすべてが水没すると呼吸ができず酸素不足に陥るので絶対にしてはならない。半分だけ水に浸かるよう管理することで酸素と水分のバランスが保たれ根が健康に育つ。
水が濁ってきたら勿体がらず全部取り替えること。水質汚染は根腐れの原因になる。
株の成長が止まったなと思ったらまず根腐れがないかチェックしよう。
根腐れすると根が茶色になってくる。
進行すると黒くなり張りがなくなってポロポロと崩壊し最終的に枯れてしまう。
夏場は高温注意!

お出かけの前に氷を入れていくなどの対策をしよう。
長く家を空けるときは窓から離して直射日光を避けるようにするとよい。
暑すぎると萎れる。

回復するまで日陰で養生しよう。
室内は圧倒的に受粉率が悪い!
室内は無風で虫もいないので窓を開けて風を通したり株を揺らして受粉を促すと実付きがよくなる。
芽かきと葉かきについて
基本的に葉かきは必要ない。たくさん光合成できたほうが良いからだ。
しかし成長の過程で必要度が下がる葉が出てくるのでそれは切ってもかまわない。
ただし切ってはいけない葉があるので注意しよう。
果房にとって重要な葉は画像で示す①②③の3枚。

③が1番重要で果房に直接栄養を送る。
そして☆でしるした③から出た脇目はすぐに取らないで蕾が付く直前まで伸ばしてから先端だけ摘心する。葉が増えることで③の光合成をブーストし果実を甘くすることができるのだ。
次に重要なのが①で下からの栄養を吸い上げるポンプの役割を担っている。
②は果房に1番近いが向きが反対なので直接的に影響しない。株がカルシウム不足で果実が尻腐れになったときは重要度の低いこの葉っぱを半分カットして果実に多くカルシウムが回るようにする。
④以下の葉は根を栄養しているのでカットしても良い。ただし一度に多くの葉を切ると株が弱るので1、2枚ずつにしておこう。
脇芽の水挿しでサステナブル!
前項の③以外の脇芽はある程度育ててから切り取って水挿しすることで苗を作ることができる。
2リットルのペットボトル容量では根の成長に限界がある。挿し芽で次世代を同時進行で育てることで1年を通して収穫し続けることが可能になるのだ。サステナブルな室内菜園を作ることができるぞ。
元気の良い脇目を切り取り水挿しする。

4〜5数日で発根する。

脇芽の挿し芽が発根ミク。ここからバトンを繋ぎたい。なんだかラップみたいになってしまった。チェケラ。
メネデールという薬品を使うと発根率が上がるがミニトマトに関しては必要ない。ピーマンのように初根に時間が掛かるものは使ったほうが良い。
根の長さがある程度長くなったら同じように育てていく。
※増やした苗を譲渡したりフリマサイトで販売することは種苗法違反になるので家庭内消費だけにしておこう
ミニトマトは費用対効果抜群!

以上、室内で簡単にできるミニトマトの水耕栽培入門でした。
液肥だけでこんなに育つということに植物の神秘を感じた。これなら宇宙船でも野菜を作ることができるよね。
虫嫌いや家畜の糞に抵抗がある人にもうれしい。
もっと大きく育てたい場合はもっと大きな容器に植えて酸欠防止にエアーポンプを導入しよう。
2リットルのペットボトルでは容量が少ないために成長の限界がはやく訪れる。脇芽の水挿しでどんどん次世代を育てていこう。苗を買わずに持続することもできるぞ。サステナブル。
他にコスパが良くて簡単でおすすめなのはピーマン、ワンカットレタスである。

ただピーマンは一株が長持ちするが水挿しでの発根が難しい。
育て方のコツを書いたこちらの記事も読んでみてね↓
レタスは植えるだけなのでほんとうに簡単だ。

根が横方向に広がっていくので縦に長いペットボトルよりも横に広いバケツのほうが育てやすい。
夏は畑で育てている人も秋に水挿しで苗を作り冬は室内で水耕栽培してみてはいかがだろうか!?
野菜の価格が高い季節は節約にもなるので君もチャレンジしてみよう!






